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最近、自転車の後輪の空気が抜けやすい。 職場まで片道8分の距離なのに、空気満タンでも 翌日には乗っていて段差でゴツゴツ響くほど。 ネット注文の折り畳みミニチャリながら 中々快適だと思ったのに、これではどうも…。 パンク箇所を点検する根気もないので、 常備の百均グッズ圧縮空気スプレーで 補填するのだが、どうも、これが一つ問題。 チューブから立ち上がっているバルブの先が いつの間にかポロリともげてしまうのだ。 文字通り、粉々に砕けてしまうのだから不思議。 最初は不良品かと思って新しいのと交換したその 傍からどれもこれも、次々に粉砕脱落。 スプレーし終わった後で、泥細工のように壊れるさまに ハッと思った。 先日見たDVDのある場面、 鎖で封鎖された門の鋼鉄錠にスプレーを一吹きすると ハンマーの一撃でボロリと壊れる。 きっとあの原理に違いない。 圧縮空気が常圧に帰る際に一気に熱を奪って 急激に温度が下がることは周知の事実。 金属であっても、氷化した物質のように砕けやすくなるのかも。 このタイプの自転車用空気入れは、とても手軽なのだけど、 こんなところにネックがあったのか…。 それにしても、空気漏れは後輪のみ、 いずれにしても困った。 バルブのストックも後、一本。 面倒がらずに手押し空気入れに戻るべきか…? 一頃は当たり前にやっていたパンク修理を試みるか…。 今度近くのバイクショップのS君の教えを乞うことにしよう。 昨今の、路上に散り敷く公孫樹の葉を見ても この急速冷凍の効果がうかがえる。 <*> 今年は初雪降ってもまだ散り終わらなかったのが、 昨今の冷え具合で一気に落葉。 路上はコンモリと黄色の絨毯のよう。 中に混じる銀杏(ギンナン)の実を踏む音が時にアクセント。 ところで、この公孫樹(銀杏)は、どうして「イチョウ」なのだろう? と思って以前辞書をひいたら、「鴨脚樹」の表記があった。 葉の形が鴨(かも)の足に似るからだと言う、なるほど。 中国語で「鴨」は「ィヤー」、「脚」は「チャオ」。 明の時代に入った語だというが、「ヤーチャオ」がなまって 「イチョウ」となったとのこと、普通の漢和辞典に書いてある。 ところが、「ィヤー」の音が「イ」に変わった過程の説明がない。 明の時代の発音の推定もこれだけではわからない。 さて「銀杏」の表記は、実が「銀の杏(あんず)」 のようだからでしょうね。 「杏」の発音は、日本語の音読みでは普通「キョウ」だけど、 呉音では「ギョウ」、漢音では「コウ」、唐音では「アン」。 日本語の「ギンナン」という読みは、唐音からのようだ。 「イチョウ」の学名を"Ginkgo biloba"と言うそうだけど (Ginkgo : イチョウ属、biloba : 二浅裂の)、 手許の欧米語の辞書ではどれも"Ginkgo"と"Gingko"を 併記していて、漢音の「ギンコウ」がヨーロッパに流布したと 考えられる。 一部記述で、「Ginkjo(ギンキョウ)」という表記の「j」が 「g」に誤植されたというのだけども、日本語の読みにだけ こだわり過ぎているように思われる。 この"Ginkjo"がそのまま生きて「ギンキョー」「ギンジョー」が 「イチョウ」となったのだと唱える人もいるようだ。 「公孫樹」の表記は、と言うと、実を蒔いて育てても成熟して 実を落とすには孫の代までかかるから、ということらしい。 そういえば、学生時代の食堂の名前が「公孫樹会館」、 確かに祖父の時代を思わせる漆喰塗りの高い天井だった。 建物の周りを彩るイチョウの並木は青空に屹立していた。 「金色の小さき鳥のかたちして銀杏散るなり夕日の丘に」 晶子の眼には鴨の脚ではなく、小鳥の形に見えたようだ。 <*> 広葉樹の葉が落ちる原理は、単純に気温低下のためというより 葉を落とすために葉と枝の間に出来る「離層」によるらしい。 そのため、光合成で出来た葉の糖分は枝に回らずに 葉の中に溜まっていく。 葉に取り残された糖分がアントシアン (赤色色素)に変わるのがカエデ・モミジ類の紅葉。 一方、気温低下で葉のクロロフィル(緑色色素)が壊れて、 その下に隠れていたカロチノイド(黄色色素)が表面に出てくる のが、イチョウ類の紅葉ということらしい。 常緑樹と落葉樹の各々の戦略の分かれ道にも互いの意義は あるのだろうが、この「葉を落とす戦略」というのは中々に潔い。 保身というよりも何か戦闘に備える厳しい決意が漲っている ようにさえ思われる。 腐葉土・保水能力の育成等、近隣土壌を豊かにする効果も絶妙。 溜まりすぎる栄養を自ら遮断して葉を落とす「離層」形成の戦略! 補給路を自ら絶っての背水の陣。 メタボの時代には、神々しくさえ見えてしまう・・・。 脂肪層との間の「離層」…、 いや、食欲等の我欲にこそ、いさぎよい「離層」の必要があるのかも。 「植物人間」という表現には、SFでなければ医療的な暗いイメージが あるけれど、季節になると身体中に「離層」を形成して余分の脂肪を 落としていく…、あちこち紅くなったり黄色くなったり、そんな様子を 見物する趣味が生じたりは…しないだろう。 植物の紅葉のさまをこぞって感嘆する人間の趣味も、 置き換えてみれば奇妙なものだ。
by algosj
| 2007-12-10 01:24
| 植物
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